家族や友達には話しにくいけど、でも誰かに聞いてほしいこと

家族や友達には話しにくいけど、でも誰かに話したいこと

日々いろんなことを考え、悩むけれど、家族や友達には話しにくい。でも誰かに話したい。そんな話をつらつら綴ります。アラサー、子無し主婦、海外在住、駐在妻。

駐在妻がアルバイトを始めるまで(2)

こんにちは。待宵スークです。
私のブログを開いてくださって、ありがとうございます。

 

 

「駐在妻がアルバイトを始めるまで(1)」の続きです。

 

 

働くことを許されない

ばれたら困るからアルバイトはだめだと夫に言われ、私は落胆していました。

「働かなくても生活できる貴重な時間を満喫すれば」とよく友人に言われましたが、そんな前向きな気持ちにはなかなかなれません。

だって、29歳から34歳まで一切働けないんですもん。

働く意思があって、体も健康なのに。応募できる求人情報も目の前にあるのに。

自分でお金を稼ぐことを許されない、夫に養ってもらうしかない、というのは結構辛いものです。

 

ちなみにA国(私が住んでいる国)では、専門的な知識や技術が必要とされるような職種で、2年以上の実務経験がないと、就労ビザが取得できません。

それ以外にも取得する方法がないわけではありませんが、さまざまな厳しい条件があります。

もちろんアルバイト勤務で就労ビザを取得することは不可能です。

 

 

とある日本人向け飲食店で

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ある土曜日の夜、夫と2人で近所の飲食店に晩ごはんを食べに行きました。

そのお店はお客のほとんどが日本人。

店員は全員A国の人ですが、日本語ペラペラでした。

 

夫がお店にスマホを置き忘れてしまい、それを翌日受け取りに再びお店に行ったことがきっかけで、私は店長の女性と仲良くなります。

 

店長と話しているうちに「このお店で働かない?」という話になりました。

お客さんは日本人ばかりだから日本人の店員がいたら安心感があるし、他の店員も日本語は話せるから仕事も教えてあげられる、と。

 

以前飲食店でアルバイトをしたことがあった私は、働きたくて働きたくて仕方なくなりました。

 

ここで働けたらどんなに楽しいだろう。

それに、日本で普通にアルバイトをするよりも給料はかなり安いけれども、1円も稼いでいないのとは気持ちが全然違うはずだ。

 

そう考えると、まだ働くことが決まっていないのにワクワクしてくるほどでした。

 

とはいえ、夫に相談したら答えはもちろんNO

それでも諦めきれず、何か条件を付けるなどしてOKをもらえないだろうかと考えました。

夫が私のアルバイトを嫌がっているのは、ばれるのを恐れているだけではないのが分かっていたからです。

 

夫も、こっそりアルバイトをしている人が少なからずいることは知っており、誰かが告発でもしない限り簡単にばれないのは分かっていました。

もちろんリスクはゼロではないけれども。

それよりも、私がアルバイトをすることで家事が適当になるのでは?

共働きになったのだから家事は分担するべきだと言い出すのでは?と、そういうことを心配して、私が働くのに反対していたのです。

 

 

夫がまさかの行動に

そんなある日、飲み会から帰ってきた夫の口から思いがけない言葉が。

 

「今日飲み会のときに、社長に『ヨメが働きたいって言ってるんですけど』って相談してきた

 

・・・・・は?

 

「会社に隠していて後からばれたらまずいから、先に相談しておこうと思って

 

・・・・・はああ??

 

相談したところで、会社が許可を出すはずがありません。

アルバイトをするとしても夫の会社には黙っているものなのです。

会社から許可が出なかったと言えば私が諦めると思ったのか、それとも会社がOKと言ったら働かせてあげようと思ったのか…

いずれにしろ、夫の行動が信じられませんでした。

 

夫はさらに続けます。

 

「そしたら、社長が『そんなに働きたがっているなら自分で就労ビザを取らせろ。何のためにA国にいるのか、ちゃんと考えさせろ』ってさ」

 

私はキレました。

泣いて夫に抗議しました。

 

「自分で就労ビザを取れ」って、取れないことが分かっていて社長は言っているのです。

その上「何のためにA国にいるのか」だと?

「十分な手当てを夫に与えているんだから、文句言わずに大人しくしてろ」と、そう言われたように感じたのです。

 

十分な手当てをもらっていることは事実ですし、好き勝手に働けないことは引っ越してくる前から分かっていました。

社員の妻にはサポート役が求められていることももちろん知っています。

 

しかし、夫の帰りがどれだけ遅くなろうが、休日のたびにゴルフに連れ出されて家に一人残されようが、そのことを理解していつも耐えていたのです。

駐在員の妻だから夫をしっかり支えなければと、異国の地で他に頼りがいない中でも頑張っていた気持ちが、その社長の言葉で踏みにじられた気がしました。

 

サポート役に徹するのはそんなに簡単なことじゃない。当たり前のことじゃない。

それなのに、働きたいという望みを抱いたことに対して「お前は何のためにA国にいるんだ。サポート役のくせに働きたいなどと抜かすな」と、その社長は言ったわけです。

社長の言葉をそのまま伝えてきた夫も同じ考えなのかと思うと、ますます腹が立って涙を堪えられませんでした。

 

 

(3)に続きます!

明日更新できるだろうか…(*_*;

 

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。